風鈴

猫 サイエンス 哲学

自分ではない

思考のリズムが引きずられる。
オンガク、コトバ、タベモノ、カンカク。
ルーティンに刻んでいた物事をほんの僅か足したり引いたりするだけで、ヒトは変わる。容易に変わる。
変わったことに気づかずにリズムを刻み続け、ある日ふと音が止んだとき、喪われたものに気づいたりする。
自分とは何だ。
変わっても自分である筈なのに、自分ではないような感覚。
自分とはこう在りたいという自我の表現なのか。それとも佳き日在りし日の過ぎ去った理想型か。

好ましく感じていたもの。当たり前のように浴びていた光。相剋の向こうにある融和。
代わりに得たものは、何だったろうか。
過渡期には何も見えない。
目を眇め、手をかざしても。