風鈴

猫 サイエンス 哲学

一時放置感情処分box

井筒俊彦先生の特集を組んだ雑誌が今年増補新版として再販されたようで、紀伊國屋書店で小躍りしながらレジへと急いだ。とても嬉しい。とても嬉しい。
これまで人物評をメインとする書籍をあまり読んだ事がなかったせいもあり、新鮮に感じる体験をしている。井筒先生の散逸した寄稿や手記を集め、その人生に関わった人々や影響を与えられた人物が誰なのかなど、系譜を辿る研究というものがそこにはあった。
責任編集をされている安藤礼二氏と若松英輔氏の井筒先生について深く掘り下げて行く議論がとても面白く、また私が作品を読んだ際の理解の浅さがお二方の広範な知識と造詣の深さによってカバーされ、違う視点から再読しているような感覚を与えてもらえている。まだ読み途中だけれど、じっくりゆっくり染み渡らせるように読み進めてゆくつもり。




思ったことを2つ、備忘録として自分のために残しておく。


以下は某ツイートにぶら下がっていたコメントに対してわいた怒りを理性で抑え込もうとした時のツイート。ある差別を受けている人々に対し、「こういう(心理的恐怖心を)抱かせるような得体のしれなさがある」という主旨のコメントをしている人がいて、自身の不理解と不勉強を根拠のない差別意識に押し込め、気持ちわるいと公言してしまうことの気持ち悪さ。ああ、私はまだ腹が立っているのだな。
理解のできないことを蔑んだり否定するのではなく、「理解できないから処分を一時放置する感情box」に放り込んでおけたらよいのにな。

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宵闇のなか、テッポウユリが咲き始めた。見事な直角。曲がっているのになぜか真っ直ぐな美しさがあるんだよな。